開業したいのですが資金不足のため、補助金や助成金を活用しようと考えています。どんな注意点がありますか?
補助金や助成金は原則として後払いです。すぐに開業資金を得ることはできないので注意しましょう。
目次
開業資金の調達に使える補助金・助成金とは?
補助金・助成金は国や地方自治体などの機関から交付されるお金で、交付された場合どちらも返済義務がありません。
また、それぞれ管轄省庁や交付目的、受給金額などが異なります。
補助金 |
助成金 |
|
管轄省庁 |
主に経済産業省・地方自治体 |
主に厚生労働省・地方自治体 |
交付目的 |
産業の育成や事業推進のサポートなど |
労働者の雇用安定や職場環境の改善 |
受給しやすさ |
要件を満たしていても受給できないことがある |
要件を満たせば受給しやすい |
応募期間 |
特定の期間(数週間~1ヵ月など) |
随時 |
受給金額 |
数百万円~と規模が大きい |
数十万円程度と規模が小さい |
開業資金の調達に補助金・助成金を申請するメリット
開業資金に補助金や助成金を活用するメリットには主に次の3つです。
返済義務がない
補助金や助成金は融資と異なり、返済義務がありません。
理由は、補助金や助成金の原資は、国税や地方税あるいは会社と労働者が負担している雇用保険料であることが多いためです。
要件を満たし受給対象となっている個人や企業であれば、返済の心配もなく開業資金に充てることができます。
金融機関から融資を受けやすくなる
補助金や助成金を受給できると、国や地方自治体に事業計画が認められたことになります。
金融機関など外部からの信用を得やすくなり、将来的に融資を受けやすくなるといえるでしょう。
事業計画を見直す機会になる
補助金や助成金の申請では事業計画書の提出が必要です。
将来のビジョンや売り上げ目標などを明確にできるため、事業計画をじっくり見直すいい機会になります。
開業資金の調達に補助金・助成金を申請するときの注意点
開業資金に補助金や助成金を活用する場合は次の点に注意が必要です。
原則後払いである
補助金や助成金は申請してすぐに受給できるものではありません。
原則として後払いで、申請後1年以上経ってから受給できるケースもあります。
早急に資金が必要な場合は、自己資金や融資など補助金・助成金以外の調達方法を検討しましょう。
課税対象になる
補助金や助成金は「収入」として計上する必要があり、原則として課税対象になります。
事業のために必要な経費として交付された場合は課税されませんが、設備や建物購入などのために交付された場合は課税対象です。
補助金や助成金を活用する場合は税務上の注意についても確認しておきましょう。
受給要件や審査がある
補助金や助成金を受給するには、要件を満たし審査に通る必要があります。
またいつでも簡単に申請手続きできるわけではないので注意しましょう。
税理士や社会保険労務士など、専門家に相談することから始めましょう。
開業資金の調達に使える補助金・助成金
開業資金の調達に使える補助金・助成金には、「小規模事業者持続化補助金」「地域創造的起業補助金」「キャリアアップ助成金」などがあります。
この他にもさまざまな補助金・助成金があるので、自分に合うものを探してみるとよいでしょう。
ただし応募期間や募集対象、受給金額などについて、最新の情報を確認することをおすすめします。
開業資金の調達方法についてはこちらを参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、開業資金の調達方法のひとつ、補助金・助成金についてご紹介しました。
まとめ
・国や地方自治体などの機関から交付される
・返済義務がないのが大きなメリット
・原則後払いなのですぐに資金が必要な人は他の方法も検討する必要がある
・「小規模事業者持続化補助金」「キャリアアップ助成金」などさまざまな補助金・助成金がある
補助金や助成金は申請すれば必ず受給できるわけではなく、また受給できるまで時間がかかります。
開業資金については、自己資金や融資なども合わせて検討するとよいでしょう。
店舗の開業資金の調達に補助金や助成金を活用しようと検討している方は、下記のお問い合わせフォームよりどんなことでもお気軽にご相談ください。