

マンションに長年住んでいるのですが、バリアフリーリフォームを検討しています。実際どれくらい費用がかかるのでしょうか?

マンションでのバリアフリーリフォームは、工事内容により費用が変わります。またマンションでバリアフリーリフォームをする際の注意点も事前に知っておきましょう。
目次
マンションで可能なバリアフリーリフォーム
マンションの代表的なバリアフリーリフォームを紹介します。
・段差の解消
・手すりの取り付け
・建具の交換(引き戸への交換など)
・設備機器の交換
・スケルトンリフォーム
段差の解消
築20年以上経過しているマンションでは、各部屋の出入口に段差が設けられていることが多いです。
床下の高さにより、完全に床をフラットにすることは難しい場合もありますが、スロープを設けるなどで段差を解消することができます。
手すりの取り付け
家の中であれば基本的に自由に手すりを取り付けることができます。手すりをしっかりと固定できるように、下地の有無の確認は必須です。
建具の交換(引き戸への交換など)
玄関のドア以外の、家の中のドアは基本的に自由に交換できます。既存が開き戸である場合は、引き戸へ交換することでスムーズにドアの開閉ができますね。
設備機器の交換
最新の設備は、高齢の方や体の不自由な方に対しても使いやすいような工夫がされているものも多いです。
特にユニットバスへのリフォームは、浴槽のまたぎが低くなっていたり使い勝手がよくなっています。ユニットバスへのリフォームはこちらの記事を参考にしてください。
スケルトンリフォーム
マンションのバリアフリーリフォームでは、例えば「段差を解消したい」「建具を引き戸にしたい」といった一部分のみのリフォームは、さまざまな支障により実現が難しいことが多々あります。
スケルトンリフォームにすると、他の部屋との干渉や取り合いなどを気にする必要が無く、理想とする間取りを実現しやすいです。
マンションのバリアフリーリフォームの費用相場
マンションのバリアフリーリフォームは、スケルトンリフォームの場合は1000万円以上必要になります。
設備機器の交換や建具の交換など、間取り変更をせずにフルリフォームした場合は、400万円~500万円が相場となっています。
バリアフリーリフォームの項目別の費用相場はこちらです。
段差解消 |
数万円~100万円以上 |
手すりの設置 |
5千円~2万円 |
建具の交換 |
5万円~10万円 |
設備機器の交換 |
設備機器の種類による※ |
※トイレやキッチンなど、設備機器の種類により費用が異なります。具体的な設備機器の交換費用はこちらの記事を参考にしてください。
マンションのバリアフリー化で注意するポイント
マンションのバリアフリー化では、戸建てのバリアフリーリフォームよりも考慮しておくべきポイントがいくつかあります。お住いのマンションにより規定が異なるので、事前に管理組合へ確認しておきましょう。
・排水勾配の確保
・共用部分のリフォーム
・IHの取付け可否
排水勾配の確保
昔のマンションでは、床のコンクリート部分と下地の部分に高さを設けて排水管を通しています。そうすることで、排水の勾配を取ってスムーズに流れるようにしてます。
そのため、床の段差が5cm以上付いている場合は、完全に床をフラットにすることは難しいでしょう。
共用部分のリフォーム
マンションでは、共用部とみなされる箇所のリフォームは基本的にできません。
バリアフリーリフォームでは、玄関ドアを交換して開口も広げたいという要望もありますが、玄関ドアは共用部にみなされるため触れないことがほとんどです。
IHの取付け可否
安全性を考慮してガスコンロからIHコンロへ交換を検討されることがありますが、マンションの場合は、一つの家につき使用できる電力が定められています。
IHコンロへの交換で使用電力が増えるので、IHコンロが禁止されているマンションもあります。
バリアフリーリフォームの補助金制度を探す
バリアフリーリフォームで活用できる補助金制度は、「国の補助金制度(介護保険など)」「地方自治体の補助金制度」などがあります。
地方自治体の補助金制度では、各地区町村によりさまざまな補助金制度が用意されています。
特にバリアフリーリフォームが対象の補助金制度は、ほとんどの市区町村で制定されています。バリアフリーリフォームをお考えの方は、お住いの市区町村へ確認してみてくださいね。
まとめ
この記事では、マンションのバリアフリーリフォームにかかる費用相場や、注意点について紹介しました。
まとめ
・マンションのバリアフリー化では、段差の解消や手すりの取り付けなどさまざまなリフォームが可能
・スケルトンリフォームでは1000万円以上、フルリフォームの場合は400万円~500万円ほどの費用が必要
・マンションのバリアフリーリフォームでは、戸建てのバリアフリーリフォームよりも注意するポイントがある
・バリアフリーリフォームは、補助金制度の活用がお得になる
マンションのバリアフリーリフォームでは、戸建てよりもできることが制約される場合があります。事前に管理組合への確認は必須となるので、余裕を持って計画していきましょう。
マンションのバリアフリーリフォームについて詳しく知りたいという方は、こちらのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください!